映画館に行った。 - 冬はつとめて

ひっさしぶりに平日休みを得た。

でも旅行とか行けないので、とりあえず映画館で映画を見ようと思って予約した(「映画館で映画を見る」ってくどい言い回しに聞こえるけど、いまや映画はどこででも見られる時代だから)。

前は SNSを開けば「前売り買った」だの「公開日が被ったからハシゴしなきゃ」だのすぐ目に入ってきたけど、もうそんなときがあったなあと思い出すのもやっとなくらいご無沙汰な状況。

楽しみにしてた映画が続々と公開延期されていく中で、せっかく公開した映画も情報が入りにくくなっている気がする。

もうみんな一度遠のいちゃうとそれっきり疎遠になっちゃうもんなんだなあと思ったり。ネッフリの新規公開作品の話は目にするもんね。この前ネッフリの値上げがニュースになってたけど、値上げしたって、好きな時間に好きなように好きなもの(無限ではないけど)を見られて、映画チケット1枚分より安い月額料金ってどういうこと？って思うよね。しかしネッフリUS版に課金したい。JP版にお金が入らないようになんとか契約させてもらえないものか。

ずーっと前に好きな俳優と好きな俳優が同じ作品に出ることを知って楽しみにしてたんだけど、なにせ日本の公開日は独特なのと、もはや公開中の映画の話をする人が私の視界から消えてしまったのとで気づいた時には公開最終週。間に合ってよかったですねー。

間に合ったけど、最終週は1日1回上映。それが朝イチ。結局、「みんなが今頃働いてるだろうなあと考えながらする二度寝」はできず、あの特有の優越感と背徳感は味わえず、いつもより気持ち遅めに起きて気持ち遅めに支度する、っていう朝を過ごした。いまおもったけど、むしろ早く出かけてモーニングすればよかったのかな？

でも、朝は「うわーねむーい！」とか思ったしなんで1,900円と交通費払ってまで睡眠時間削ってんだろとか思ったけど、20分もすれば泣くほどの眠気もなくなるし、2時間の映画を見て家に帰ってもまだ午前で「世界は希望という光に満ち溢れている！」とか思い始めるから結局よかったですね。めちゃめちゃ雨降ってたけど。

映画は、「カポネ」っていう、 4時間の特殊メイクを施して晩年のアルカポネを演じたトム・ハーディと思い出したように出てくる捜査官のジャック・ロウデンが観られる作品を見ました。

トムハとジャクロの共演〜！さらに晩年の弱ったギャングスタを演じるトムハ〜！という点にのみ惹かれて鑑賞を決めたので、ぜんぜんあらすじとかを知らず、座席に沈みながらちょっとめんくらったりした。

観る前は、正直、あんまり注目されてなかった晩年を描くと言えど、認知機能に差し障りが出た時期なわけだから、過去の記憶とごっちゃになって回想みたいな編集で現役時代の「栄光と闇」的な派手なドンパチを繰り広げるシーンばっかりになるんでしょう？とか思ってたんですよ。

思ってたんですよ！！

まさかこんな徹頭徹尾弱りきったカポネだとは。

これってもしかして介護の苦しみを伝える作品…？と途中で思った。

なんでちょっと精神弱ってるときにこんな作品選んじまったんだろう、とすら思った。

内容的には、トムハーディは演技の化け物なので(まさか声も変えられるとは思ってもみなかった)、観る価値あったなあーと満喫しました、個人的には。

そうそう、「個人」の話なんですよねー、と思った。マーベルのヒーローも、ダニエルクレイグの007も、世界を守る話でありながら個人の話なんですよねー。こう…「等身大の」人間として描くことこそ優れたストーリー、みたいな評価軸ありますよねー。とぼんやり思ったりした。わたしもそういう話の方が好きだから全然いいんですけどねー。

前、家で「最近の映画はなんか難しいし深刻だからなんかやだもん、お父さん昔のスターウォーズみたいにチャンバラやっててわぁ楽しいってやつが見たい」って言われて、チャンバラ？！深みのあるストーリーとかの方がよくない？！とかしゃべってたけど、どっちがいい/好きかはさておき、そういう変化はあるよなあーと思った。いわゆる人間らしさを描いたストーリーをそれのみをもってして深みがあると一概に言えるのだろうか…と今は思う。

映画館自体の感想としては、暗闇の中であの大きな画面で見られるのって、やっぱりいいよなあーと思った。集中力が違う。スクリーンに行くまでのエスカレーターをのぼってるとき、スペースシャトルに向かう人たちってこんな感じなのかなーとか勝手に想像してた。エスカレーターがあるのかどうかも知らんけど。

ただ、ひさしぶりに映画館に行ったのと、ドルビーアトモスじゃないところに行ったのとが理由か、座席に座って音が流れた時に音量の大きさにビビった。もうちょっと囁く感じでソフトにお願いしたい…。後半は慣れたから多分あの音量でいいんだけど。

午前の話だけで2,000文字になっちゃったからまた今度書こう。一旦休憩。